Microsoft Visual C++ 2010 Express
 FBX SDK 2011.3

■FBX SDKの準備 Top Next
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前回の更新からだいぶ放置してましたが、いよいよメッシュの描画となります。 メッシュの描画には、まず3DCGソフトウェアを使用してモデリングしたデータをエクスポートし、そのファイルを使用してDirect3Dで描画します。 エクスポートするファイルのフォーマットですが、当サイトのDirect3D 9 のサンプルでは Xファイル を使用しました。 このフォーマットはメタセコイア、Lightwave3Dなどフリー、低価格の3DCGソフトウェアが対応していたため当サイトでは重宝してました。 Xファイルのローダーと描画処理を実装するときも ID3DXMesh インターフェイスがあったためお手軽でした。

しかし Direct3D 11 では ID3DXMesh インターフェイスがありません。 なくなった理由は知りませんが、ないものねだりしてもしょうがないので別の方法を考えることにします。

まず考えられるのは、sdkmeshファイル。詳細はSDK メッシュ ファイル形式の概要にかいてありますが、 このフォーマットはSDK サンプルの特定の要求に合わせて設計されているとのことです。 サンプル コンテンツ エクスポーターによると、一応エクスポートも可能なようですが、 実際のアプリケーション開発では使用しないでくださいとのことですので、当サイトでは使用しないことにします。

次に FBXとCOLLADAファイルフォーマットです。 3ds Max などのほとんどの3DCGソフトウェアで対応しています。Lightwave3D でも v9 から標準でサポートされるようになったので(バージョン古いけど)、 今後この2つのフォーマットが標準フォーマットとして使用されていくのではないでしょうか? でこの2つのフォーマットはどちらもファイルの内容を解析するための SDK が用意されています。 それぞれのフォーマットの SDK の違いをチェックしてみます。2010/8/3現在の情報です。

フォーマット SDKのバージョン 配布方法 ドキュメント サンプル 公式サイト SDKのダウンロードサイト
FBX 2011.3 クローズドソース。Visual C++ 2010 などでコンパイルしたライブラリで提供。 英語。リファレンスとサンプルソースの解説があるがいまいち使えない。 チュートリアル形式で豊富。ドキュメントよりこっち参照したほうがいい。 Autodesk Autodesk FBX 2011.3 SDK
COLLADA 2.2 オープンソース。プロジェクトファイルも提供されるが Visual C++ 2008 が最新。 XML Schemaのドキュメントはあるが、COLLADA DOMのドキュメントはみつからない。 チュートリアル形式で豊富。よんでないけど。 Khronos SourceForge

最初 COLLADA DOM 使ってみました。Visual C++ 2010 でCOLLADA DOM のライブラリを使うサンプルプログラムを作成しましたが、コンパイルすると大量のリンクエラーが発生したため断念。 COLLADA DOMをコンパイルするときに使用したプロジェクトの設定と違っているのが原因だろうけど、サードパーティー製のライブラリも面倒見なきゃならないのでめんどくさくなっちゃった。 拡張性を考えると COLLADA 使用したほうがいいけどね。

まあこのような理由により 当サイトでは FBX SDK を使用することにします。

ちなみに COLLADA DOM の使用方法についてはCOLLADA DOMをDirect3Dで使うで紹介されています。 Direct3Dで描画するところまで紹介されているようなので、興味のある方は参照してみてください。


では FBX SDK の解説をしていきます。今回は初めてですので FBX SDK を使用するための準備を行います。

1.FBX SDK のダウンロード
まずはダウンロードサイトであるAutodeskのサイトにジャンプします。 ここでユーザー登録すると、ダウンロードする FBX SDK の種類を選んでダウンロードできるようになります。 FBX SDK は、ライブラリの種類とOSの種類の組み合わせによる選択となります。 ここでは Windows 用のスタティックライブラリをダウンロードします。 なおバージョンは FBX SDK 2011.3 です。

2.FBX SDK をインストール
普通にインストールしてくださいな。

3.プロジェクトの設定
Visual C++ 2010 でプロジェクトを作成して FBXライブラリ が使用できるようにプロジェクトの設定を行います。

インクルートディレクトリ d:\Program Files\Autodesk\FBX\FbxSdk\2011.3\include
ライブラリディレクトリ D:\Program Files\Autodesk\FBX\FbxSdk\2011.3\lib
ランタイムライブラリ マルチスレッド デバッグ (/MTd)( デバックコンパイル時 ) or マルチスレッド (/MT)( リリースコンパイル時 )
インクルードファイル fbxsdk.h
追加の依存ファイル wininet.lib
advapi32.lib
fbxsdk_mt2010d.lib( デバックコンパイル時 ) or fbxsdk_mt2010.lib( リリースコンパイル時 )
なおディレクトリは、FBX SDK をインストールしたディレクトリにより変わります。

今回はここまで。


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